相続した土地を複数人で分ける方法「分筆」とは?
2020/03/31
相続した土地を複数の人で分ける「分筆(ぶんぴつ)」という方法をご存じでしょうか。
1つの土地を兄弟などで複数に分け、その分けた土地に対してそれぞれが独立した権利を持てるといったもの。
1つの土地に対して複数の相続人がいるときなどに、とても有効な方法です。
ここでは、分筆とは何かをはじめ、分筆の方法、注意点などをご紹介します。
相続した土地を複数人で分ける方法「分筆」とは?
まずは、分筆とは何かかんたんに解説していきましょう。
登記簿上で土地の個数をあらわす単位を「筆」といいますが、その一筆分の土地を複数の人で分ける方法を「分筆」と呼んでいます。
分筆をすることで、それぞれが自由に売却したり、家を建てたりすることができるようになります。
当然ながら各土地の面積が小さくなるので、固定資産税といった税金が安くなる可能性も。
次に分筆の方法ですが、まず境界を定めるために土地家屋調査士などに依頼した上で、境界確定測量をおこないます。
境界が決まったら、どんなふうに土地を分筆するかの分筆案を作成。
必要に応じて隣地の所有者や役所などの立ち会いのもと同意を得たら、境界標を設置します。
そして、申請書や筆界確認書などの必要書類をそろえて、登記申請をする流れとなります。
分筆の費用ですが、境界が定まっている場合は25~50万円、定まっていない場合は測量費などがかかるため50~150万円程度だと考えておくと良いでしょう。
相続した土地を複数人で分ける方法「分筆」の注意点
分筆にあたっては、もちろんいくつか注意点があります。
まず、分筆は相続登記をしてからだと二度手間になるため、相続登記はおこなわず、分筆登記だけにするのがベターです。
また、土地それぞれが「幅4m以上の道路に2m以上接道」していないといけません。
この義務を果たしていないと建物を建てられなかったり、売却も難しくなったりしてしまいます。
不自然に土地を分筆する「不合理分筆」にも注意しましょう。
不合理分筆とは、宅地利用が明らかに無理そうであるなど、税金対策以外に使い道のないような、おかしな土地の分け方をすること。
こうしたケースは税務調査で否認されてしまいます。
まとめ
分筆とは、兄弟などで相続した土地を分けて、それぞれを独立した土地として使う方法のこと。
分筆した各土地は自由に売却したり家を建てたりできますが、土地それぞれが「幅4m以上の道路に2m以上接道」している必要があるといった注意点も。
分筆にあたっては専門知識が必要になるので、必ず専門家に相談しながら進めるようにしてくださいね。
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